このアルバムはビートルズ解散後の1977年に制作されたいわゆる「オムニバス・アルバム」です。特別編集とでも言えばいいかな。その第2弾として発売されたものです。ちなみに第1弾は「ロックン・ロール」です。その名の通りビートルズのラブソングを集めたものですが、この編集で日本側とアメリカ側の選曲の違いがあったようです。
日本で編集盤の企画をしていた東芝EMIが、アメリカのキャピトル・レコードに許可を得るためにいくつか編集盤の案を出して提出したそうです。何種類かあるうちの1つがこの「Love Songs」なのですが、何が日本とアメリカで違っていたかというと、日本側で出されたリストは、「ラブソング=バラード」という意味でラブバラードの選曲が主立っていたのですが、アメリカ側の回答では、3分の2は選曲通りだったものの、残り3分の1はアメリカ側で差し替えがあったのです。アメリカ側では曲のメロディ(バラードかということ)よりも歌詞のほうを重視した内容になっていたそうです。 そういった日本とアメリカとの考え方の違いはあったものの、なんとか編集盤としての許可を得たようです。どの曲が差し替えられたかというのは分かっていませんが、ライナーノーツによれば、差し替えがあった曲のうちの1曲は「ワーズ・オブ・ラブ」のようです。この曲はアルバム中で唯一オリジナルでない曲ですね。(バディー・ホリーの曲)
アナログ盤の中身はこのようになっています。レコードは2枚組です(写っていませんが^_^;)。
左下が歌詞ノート。右下が日本版ライナーノーツと訳詞ノートです。
※写真クリックで拡大表示

これがジャケットです。
写真だと分かりづらいかもしれませんが、特殊加工してあります。普通の紙じゃないんです^_^;参考書とか歴史本の表紙のような感じ…で伝わるかしら??
※写真クリックで拡大表示

ジャケットの真ん中の絵柄。金メッキですね。この写真だとどんな感じか分かりますよね(たぶん^_^;)

ジャケットの見開き状態。かっこいい写真です☆
中を開くと一面ビートルズの写真です。この写真、かっこいいですよね☆このアー写に魅せられて買ったというのもありますね。恐らく67年か68年あたりの撮影かと思われます。
※写真クリックで拡大表示

ジャケ写の裏には曲のリストが書いてあります。リストを見てみると、曲を全部知っている人なら先ほど述べたどの曲が、アメリカ側で差し替えられたのか分かるかもしれませんね。日本側はバラードのラブソングをリストアップしたわけですから。確かにビートルズのラブソングはバラード調のものが多いですね。でもアメリカとしては歌詞で重視したみたいです。
SIDE ONE

1.Yesterday
2.I'll Follow the Sun
3.I Need You
4.Girl
5.In My Life
6.Words of Love
7.Here,There,and Everywhere
SIDE TWO

1.Something
2.And I Love Her
3.If I Feel
4.I'll Be Back
5.Tell Me What You See
6.Yes It Is
SIDE THREE

1.Michelle
2.It's Only Love
3.You're Going To Lose That Girl
4.Every Little Thing
5.For No One
6.She's Leaving Home

SIDE FOUR

1.The Long and Winding Load
2.This Boy
3.Norwegian Wood
4.You've Got To Hide Your Love Away
5.I Will
6.P.S. I Love You



次は歌詞ノートです。
歌詞ノートもジャケット同様かっこいいんですよ☆。すべて筆記体で書かれています。筆記体の読めないわたしには難しいですが^_^; 歌詞ノートもとても凝っていますよね。代表で「I Will」を紹介します。
※写真クリックで拡大表示



これは日本版ライナーノーツの表紙の裏側です。
ライナーノーツにはこのアルバムの製作過程と共に、日本人で唯一ビートルズの取材に同行した星加ルミ子さんと、ビートルズの音楽評論を沢山書いている渋谷陽一氏、そして曲目解説に立川直樹氏がそれぞれ書いています。星加さんはビートルズがライブやレコーディング中に見せた素顔を書いてますね。一番近くでビートルズを取材したり出来たからこそわかる4人の素顔。その一部を紹介します(抜粋)。

あるアメリカの記者がビートルズについて「今迷っているんだ。ざっくばらんな普通の4人の若者たち、と書いたほうがいいのか、彼らはやはりミステリアスだ、と書いたほうがいいのか」と。星加さんはこう結論付けた。「あなたが想い描いているジョン、ポール、ジョージ、リンゴはその通りの人間です。私がこれからありのままを書きますから、あなたのイメージと照らし合わせてください。もし全然違ったという人がいたらご一報ください」
※写真クリックで拡大表示

レコードです。すべてこの写真が使われているので、統一感があるし、見ているだけでも楽しめます。
※写真クリックで拡大表示

「Love Songs」の紹介は以上です。このアナログ盤はわたしは内容よりもいわゆる「ジャケ写買い」でしたね。曲とかって、ビートルズのCDを全部持っているのであれば、こういうラブソングを集めたものというのは自分でも作れます。でもこれはジャケットがとてもすばらしいのです。もちろんキャピトルに許可を得て制作したものですからただのラブソング特集ではないでしょう。でもこのジャケットがあるから華があるとわたしは思うのですが…。この1枚は持っていて損はないですよ!

© reiko kobayashi 2002.2005